世間はアメリカ大統領選挙で沸いていますが、こちらでは、住民投票で沸いています。
そして、今日がその住民投票の日です。
大阪都の住民投票だと思っている人が多いと思いますが、大阪都は関係ない住民投票です。
正式名称は、「大阪市を廃止し.特別区を設置することについての住民投票」です。
なので、関係あるのは大阪市だけで、他の市や府は関係ないので、大阪都も関係ないものになります。
これは、大阪市の24ある区を廃止して、淀川区、北区、中央区、天王寺区の4つの区に統合するというものです。
1つの区をそれぞれ独立させた区とするので、これまであった1つにまとめていた大阪市も消滅します。
東京23区のように、大阪4区という特別市に変えるという住民投票です。
去年の世論調査では、賛成7割、反対3割でしたが、9月上旬は、賛成49.2％、反対39.6%となり、最近の世論調査では、賛成43.3％、反対43.6％と逆転しました。
差は拮抗していますが、恐らく、今回も否決されると思われます。
前回の住民投票のときもそうですが、投票率の多い、爺、婆は変革を望まない保守派が多数です。そして、頭が堅い。
その頑固な爺、婆を説得できない限りは、何回住民投票をやろうが、否決されるのは当然です。
そして、もう一つ。短所を明記していません。
維新は「大阪市を廃止すると二重行政がなくなりますよ」、「住民サービスがよくなりますよ」と言っていますが、もちろん、いいことだけでなくて、デメリットもあるでしょう。で、そのデメリットは？ と言っても、何も示していません。
代わりにデメリットを示しているのは、反対している自民党と立憲民主党です。
極めつけは「大阪市のみなさん、一度特別区になると二度と元には戻りません。これでもいいんですか？」と不安を煽った自民党の演説です。
反対派のパンフレットには、デメリットが多く（大阪市を廃止すると税金が6億円無駄に使われる。そんな無駄金使うならコロナにまわせとか）、しかも天王寺とか梅田は熱心に反対運動をしていました。
この住民投票は、選挙と違って、投票日当日も呼びかけができます。前回の住民投票では、賛成派と反対派が同じ場所に立って呼びかけをしていましたが、今回は反対派が街宣車を止めて演説していました。
そして、結果は、予想通り否決されました。頭の堅い爺、婆の勝利です。
賛成が49.4％、反対が50.6％と拮抗しましたが、17000票の差で反対となりました。
結果を受けて、市長は今期を最後に大阪行政を引退、府知事も三度目はしないということです。
維新を結党した目的は「大阪都構想」ですので、その目的をなくした今、維新はどうなるのかが気になるところです。
